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豪財政黒字額、予測を150億$超過か

オーストラリア連邦政府の向こう2年間の財政黒字額が、政府の予測値を150億豪ドル(約1兆1,369億円)ほど上回る可能性があるようだ。政府が財政見通しにおいて、鉄鉱石や石炭などの一次産品価格を意図的に低く見積もっているためという。20日付オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューが報じた。

会計大手デロイト傘下のシンクタンク、デロイト・アクセス・エコノミクス(DAE)の分析によると、一次産品価格が昨年12月に発表された2019/20年度年央経済・財政中間見通し(MYEFO)以前の水準で推移した場合、政府の歳入は予測値を600億豪ドル上回る見込みという。財務省は第2四半期(4~6月)までに一次産品価格が3%落ち込むと想定し、鉄鉱石価格を1トン当たり55米ドル(約6,060円)と見積もっていたが、現在のスポット価格は同約95米ドルと、昨年12月からさらに上昇している。

DAEのパートナーであるクリス・リチャードソン氏は、「われわれも一次産品価格が今後、下落すると考えているが、政府は(価格予想において)いつも以上に保守的な立場をとっている。政府は5月の予算発表時に、嬉しい結果を報告できるかもしれない」と話した。

■賃金上昇考えにくい

一方でDAEは、消費者や企業の間で信頼感が悪化していることから、オーストラリア経済が低成長期に突入したとの見方を示した。長引く干ばつに加え、住宅市場に関する悲観的な見方や、消費者の間で先行きを不安視する動きが見られているという。

リチャードソン氏は、「オーストラリアは干ばつと住宅関連の悲観という2匹の鬼と闘っている状況だが、3つ目の脅威として、消費者や企業の信頼感の低下が挙げられる」と分析。「所得税減税や利下げ、豪ドル安、住宅価格の回復など、短期的には明るい要素もあるが、年内に失業率が下がったり賃金上昇率が大幅に改善するとは考えにくく、急激に回復に向かっているというよりは、立ち泳ぎ状態にある」と述べた。

同氏はまた、オーストラリア連邦準備銀(RBA)が年内に政策金利を2回、引き下げると予測している。ただ、RBAの理事会メンバーであるワーウィック・マッキビン教授は先ごろ、経済の先行きに対する不安を駆り立てる可能性があるとして、利下げによる逆効果に懸念を示し、「利下げ以上に、景気刺激効果のある政策がほかにある」と指摘していた。


関連国・地域: オーストラリア
関連業種: 金融建設・不動産天然資源マクロ・統計・その他経済

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