タイ第2の都市と言えば、北部チェンマイ。だが、チェンマイより人口が多い都市はいくらでもある。何がチェンマイを「第2の都市」と呼ばしめるのか。
それは、想像の産物も含めた街の雰囲気だと思う。ここにはランナー王国という、首都バンコクや中部アユタヤとは異なる王朝があった。そう思うだけで、寺院を見ても、城壁を巡っても、バンコクとは違ってみえてくる。実際、ここからメーホンソン、チェンライと北上すると、かつて麻薬の産地として知られた「黄金の三角地帯」へと入ってゆく。
地図を開けば、タイの北には広大なミャンマーの山地が広がっている。国境の向こうは、タイ人が「チャーン」と呼ぶ同系シャン族のシャン州。ほかにも多くの少数民族が住む。「遙かなる山の呼び声」という言葉が胸に浮かぶ、無法と同居のロマン。その起点がチェンマイなのだ。(範)
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