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豪家計貯蓄が急上昇、消費者は支出より貯金

豪政府統計局(ABS)によると、オーストラリアの2019年第3四半期(7~9月)の家計貯蓄率が4.8%となり、前期から2.1ポイント上昇した。08年の世界金融危機以来の上昇幅だった。一方世帯支出は前期比0.1%増と、約10年ぶりの低水準となった。消費者が、連邦政府の所得税減税や、オーストラリア連邦準備銀(RBA)の2度にわたる利下げによる恩恵を、支出ではなく貯蓄に回していることがあらわになっている。5日付地元各紙が伝えた。

金額で見ると、家計貯蓄額は140億豪ドル(約1兆440億円)となり前期の80億豪ドル弱の水準から大幅に伸びた。合計300億豪ドル規模の所得税の還付は7~11月の間に行われており、第3四半期には既に一部の還付が完了している。

会計大手デロイト傘下のシンクタンク、デロイト・アクセス・エコノミクス(DAE)のパートナー、リチャードソン氏は「減税と利下げにより可処分所得が急上昇した。ただ、支出の伸びは失速しており、消費者マインドも顕著に落ち込んでいるため、追加の収入分は住宅ローンの返済にあてられている」との見方を示した。

連邦政府のモリソン首相は「所得の増加分を支出に回すかどうかは各家庭の自由」だと発言。フライデンバーグ財務相は「支出が増加することが好ましいが、減税により家計所得が増加したこと自体が重要だ」とした。

一方、オンライン証券コモンウェルス・セキュリティーズ(コムセック)のジェームス主席は「政策により所得を増やすことはできても、消費者に支出させることはできない。支出が伸びないのは賃金上昇率が停滞しているせいだ」との見解を示した。


関連国・地域: オーストラリア
関連業種: マクロ・統計・その他経済

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