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対中証券投資枠の撤廃、香港金融業界は歓迎

中国政府が10日、海外の機関投資家に中国証券市場への投資を認める適格海外機関投資家(QFII)と人民元適格海外機関投資家(RQFII)の投資限度額を撤廃すると発表したことについて、香港の金融業界は、中国本土への投資の橋渡し役である香港の金融センターとしての地位強化につながると歓迎の意向を示した。

10日付香港経済日報によると、香港金融管理局(HKMA、中央銀行に相当)は「オフショア人民元センターとしての香港の役割を一段と発揮することにつながる」と表明した。海外の機関投資家が本土へ投資する際は、海外・本土間で資本の出し入れに制限が少ない香港を足掛かりにするケースが多いためだ。

シンガポールの総合金融会社、UOBケイヒン・ホールディングスの葉国邦ストラテジストは、今回の規制緩和によって「本土のA株(人民元建て株式)市場にポジティブな刺激をもたらす」と指摘。香港に上場する本土関連銘柄のH株には割安感が出ることから、「香港市場にとって不利になるものではない」と付け加えた。

スイス金融大手UBSの房東明・中国証券業務主管は、「中国の投資限度枠の撤廃は、海外投資家が最も待ちわびていた政策だ」と評価。外資の参入度を飛躍的に高めて、中長期にわたり本土金融市場の健全で安定した発展を促すとの見方を示した。

一方、資産運用大手フィデリティ・インターナショナルの寧静ファンドマネジャーは「本土に大量の投資マネーを向かわせる単純な刺激材料になるとは限らない」と冷静な見方だ。香港と本土の間では既に資金の出し入れに対する制限がなくなっており、QFII制度は対本土投資の選択肢の一つに過ぎないためという。香港市場を通じて上海A株を売買できる「滬港通」の方が比較的利用しやすいとも指摘した。

QFIIとRQFIIの制度は、それぞれ2002年、11年に導入され、投資限度額が段階的に引き上げられてきた。QFIIは今年8月時点で292機関が総額1,113億7,600万米ドル(約11兆9,960億円)の投資枠を獲得したが、限度額の3,000億米ドルを使い切っていない状態だ。


関連国・地域: 中国香港
関連業種: 金融マクロ・統計・その他経済

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