三菱UFJ銀行は9日、連結子会社でタイ大手商業銀行のアユタヤ銀行を通じて、持分法適用会社のフィリピン同業セキュリティー・バンク子会社に50%を出資すると発表した。三菱UFJが出資するパートナーバンク間で初の合弁事業で、推定出資額は18億2,820万ペソ(約37億3,300万円)。出資先の子会社は個人向けの無担保ローンを取り扱うコンシューマーファイナンス会社で、アユタヤ銀の知見を生かしてフィリピンで事業規模を拡大するのが狙いだ。
アユタヤ銀はセキュリティー・バンクの子会社であるエスビーファイナンスに出資する。当局の承認を前提に、年内に株式を取得する予定。タイのコンシューマーファイナンス分野で最大の事業者でもあるアユタヤ銀の知見と、エスビーファイナンスのフィリピン地場での知見を組み合わせ、付加価値の高いサービスの提供を目指す。
三菱UFJは、フィリピンは今後も持続的な経済成長が見込まれる中、人口規模や平均年齢の低さを背景にコンシューマーファイナンス市場の拡大が期待されていると説明した。
同行はアユタヤ銀、セキュリティー・バンクのほか、連結子会社のインドネシア大手商銀バンクダナモン、持分法適用会社のベトナム国営銀ヴィエティンバンク(VietinBank)とともに、東南アジアのビジネスプラットフォームを構築し、域内の事業を強化している。セキュリティー・バンクは民間銀行としてフィリピン6位の資産規模で、同国内に303支店を展開。三菱UFJは2016年に同行株式の約20%を取得していた。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。