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新会計基準、豪上位百社で1千億$負債増か

オーストラリアで今年1月から、リースの純現在価値を資産および負債として計上するよう義務付ける新しい会計基準が導入されたことで、時価総額で上位100位に入る国内企業では、貸借対照表上に最大で計1,000億豪ドル(約7兆9,261億円)相当の負債が上乗せされる見込み――。リース会計のソフトウエア企業リースアクセレーターの試算を基に、21日付オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューが報じた。

オーストラリア会計基準(AASB)第16号は国際会計基準審議会(IASB)の「IFRS16リース」に準拠するもので、借り手の支払い責任を明確にするため、貸借対照表に含まれなかったオペレーティング・リースを資産および負債として計上することを義務付ける。これにより、ファイナンス・リースとオペレーティング・リースの区別はなくなり、貸借対照表では負債が増加するものの、損益計算書ではリース費用が減価償却費とリースの利払い費用に分離されるため、EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は増加することになる。

リースアクセレーターの試算によると、オペレーティング・リースの契約額が大きい小売り大手ウールワース、複合企業ウェスファーマーズ、病院運営最大手ラムゼイ・ヘルスケア、通信テルストラ、コモンウェルス銀(CBA)の上位5社だけで、総額545億豪ドルが負債として計上される見込みだ。

■決算資料にも反映へ

ウールワースに関しては、金融シティが2017年に、新会計基準が導入された後、EBITDA有利子負債倍率が現状の1倍から3.7倍に膨らむとの見通しを示していた。ウールワースは昨年12月末に、会計基準の変更後、同社の負債総額が140億~150億豪ドル増えるものの、このうち110億~120億豪ドルは、使用権としての資産計上で相殺されるとの見方を示していた。

一方、ウェスファーマーズは昨年7月に、リース使用権として資産総額が55億~65億豪ドル増えるのに対し、リース負債が63億~73億豪ドル計上されると説明。ラムゼイは、新会計基準による貸借対照表への影響を6月末までに公表するとしている。

コンサルティング大手EYのパートナー、ビンセント・シーハン氏は新会計基準について、「EBITDAが改善して見えるが、(実際の)業績が一夜にして改善するわけではなく、投資家は企業評価の上でEBITDAの分析方法を調整する必要がある」と指摘している。


関連国・地域: オーストラリア
関連業種: マクロ・統計・その他経済

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