上海市を拠点に糖尿病治療薬の開発に取り組む華領医薬は6日、香港取引所(HKEX)に新規株式公開(IPO)を申請した。売り上げの計上がないバイオテクノロジー企業の上場を認めるHKEXの新ルールに基づいて上場するとみられる。7日付香港経済日報などが伝えた。
消息筋によると、華領医薬は2億米ドル(約220億900万円)の調達を目指す。調達した資金は、2型糖尿病の治療に用いる新薬の開発のほか、生産、販売などに充てる計画だ。
同社がHKEXに提出した仮目論見書によると、現在は2型糖尿病向け新薬の治験(フェーズ3)を実施中。同社の製品は商用化されておらず、これまで製品による売上高を計上していない。米投資銀行ゴールドマン・サックスと香港を拠点とする証券会社CLSAがIPOのスポンサーを務める見通し。
浙江省杭州市を拠点にC型肝炎ウイルスなどの治療薬を開発する歌礼(Ascletis Pharma)も先ごろ、新ルールに基づきIPOを申請している。
HKEXの新ルールでは、時価総額(上場時見込み)が15億HKドル(約210億円)以上などの条件を満たせば、売り上げが未計上のバイオ企業の上場申請を認める。
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