早稲田大学、印出身のセン氏に名誉博士号

記念講演後に聴講者からの質問に答えるセン氏=24日、東京(NNA撮影)

記念講演後に聴講者からの質問に答えるセン氏=24日、東京(NNA撮影)

早稲田大学は24日、アジア人として初めてノーベル経済学賞を受賞したインド出身のアマルティア・セン氏に名誉博士学位を贈った。大隈記念講堂(東京都新宿区)で開かれた授与式で、経済学と哲学、倫理学を結び付け、「血の通った経済学」の道を開いたセン氏の功績を称えた。

式典後に「人権と義務」と題した記念講演を行ったセン氏は、「人権の歴史」「自然権としての人権」「完全義務と不完全義務」などのテーマを論じた。机上の空論としての正義ではなく、実践の重要性を強調。一例として、1944年に米ニューヨーク州で実際に起きた女性の暴行・殺人事件を紹介。女性がまさに殺されつつある状況にあることを知りながら、関わり合いになることを恐れて見て見ぬふりをした現場近くの住民には、法律上の罪はなくても、「不完全義務」の履行を怠ったと指摘。「正義は必ずしも立法化されているとは限らない。『不完全義務』と『義務がないこと』を混同してはならない」と語った。

セン氏は、33年インド・ベンガル州シャンティニケタン生まれ。98年にノーベル経済学賞を受賞した。経済活動における効率性至上主義と決別し、所得や富の分配の公平性、社会的選択における自由主義的権利、貧困と飢餓の理論と計測のための分析的枠組みを展開して、「厚生経済学」の道筋を開いた。また、人々の福祉の改善や、貧困・飢饉・飢餓などの経済問題を解決することに貢献できるよう、純粋理論と公共政策との連結に取り組んできた。その一部は国連開発計画(UNDP)の人間開発指数(HDP)に活用されている。現在、米ハーバード大学ラモント特任教授および経済学・哲学教授を務める。


関連国・地域: インド日本
関連業種: 経済一般・統計社会・事件

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