マニラ首都圏のニノイ・アキノ国際空港(NAIA)で予定されているターミナル割り当ての再編が、航空業界で物議を醸している。議会が再編完了の期日に設定した4月1日は急すぎるとして、国内大手は難色を示す。議会は「6カ月は必要」とする業界の意見を受け入れるもようだ。1日付ビジネスミラーなどが伝えた。
4カ所のターミナルを持つNAIAでは、フィリピン航空(PAL)が第2ターミナルを独占的に使用し、格安航空会社(LCC)最大手セブ・パシフィック航空が第3ターミナルをほぼ独占している。
NAIAを運営するマニラ国際空港公団(MIAA)は先に、運営の効率化を目的に、ターミナルの割り当てを変更する計画を発表。MIAAのモンレアル・ゼネラルマネジャーは2月28日の下院運輸委員会で、下院から提示された「2月14日から45日以内」に再編を完了するとの目標を示した。
再編後は第1と第3が国際線、第2と第4が国内線となる。セブ航空傘下セブゴーのアレクサンダー・ラオ社長兼最高経営責任者(CEO)は、「(セブ航空が)国内線を第3から第2へ移すのに、最低でも1年は必要」と述べ、計画に難色を示す。運輸委員会に出席したモンレアル氏は、「45日が難しいのは理解できる。外資航空会社からは移行期間を6カ月にするよう提案されている」と述べた。委員会に出席したアルバレス下院議長は閉会後、期間を45日から6カ月に延長する案に同意した。
モンレアル氏によると、航空会社に対する割り当ては、◇第1はPAL、アラブ首長国連邦(UAE)のエティハド航空、日本航空、タイ国際航空、サウジアラビアのサウディア◇第3はセブ航空、27社の外資系航空◇第2はPAL、同社傘下のPALエクスプレス、セブ航空◇第4はLCCのエアアジア・フィリピン、セブゴー、スカイジェット、エアスイフト――などとなる予定だ。
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