マレーシアのイスマイル・サブリ・ヤアコブ上級相(治安担当)兼国防相は15日、クランタン州に16日から厳格な活動制限令を敷くと発表した。期間は、既に同令が敷かれる首都圏などほかの8州・連邦直轄区と同じく今月26日まで。新型コロナウイルス感染者の急増を受けた措置となる。
クランタン州には、13日から条件付き活動制限令が敷かれていたが、新型コロナのクラスター(感染者集団)によって新規感染者が急増した。地元各紙によると、イスマイル氏は、10日以降、クランタン州の新規感染者数は1日当たり80~100人に上り、14日時点で累計感染者数が1,649人となったと指摘。クランタン州のコタバルやバチョクなど7地区が、陽性患者(入院者)41人以上の「レッドゾーン」地区となっているという。
17日付ニュー・ストレーツ・タイムズによると、16日のクランタン州の生鮮市場では客足が激減した。関係者は「通常は午前7時から午後2時まで営業しているものの、客が少なく、早く閉めざるを得ない状況だった」と述べた。厳格な活動制限令下では、外出や企業活動が規制される。生鮮市場の操業は午前7時から午後2時まで許可され、買い出しのための外出は認められている。
■サラワク州の一部にも
イスマイル上級相はまた、サラワク州南西部のシブ周辺に16日から29日までの2週間、厳格な活動制限令を敷くことも明らかにした。対象地域はシブ、カノウィット、スランガウ各地区。
同州では、州都クチン、シブ、ミリに13日から26日まで条件付き活動制限令が敷かれていたが、シブ地区での感染者急増を受け、同地区と周辺では厳格な活動制限令に切り替えた。
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