2002年 8月 7日(水)

身近なシンガポール法務第45回[社会]


STRIKING-OFF(3)

岡田ビジネスコンサルタンシー

岡田昌光

“Striking Off”の手続は“RCB”(Registrar of Companies and Business法務局)で行います。直接、窓口まで書類を持参する場合、22番窓口に据え付けてある“受付箱”に投入します。もちろん、郵送でも受け付けてくれます。RCBでは、受領しますと、直ちに、書類の審査を始めます。この審査に、通例、約7日から14日間かかります。

審査が終りますと、“Striking-Off通知書”が、役員、Company Secretary の個人住所宛、会社宛には、登記住所宛、そしてIRAS(Inland Revenue Authority Of Singapore税務当局)宛に送達されます。

通知書の日付から1カ月以内に、かかる通知書を受領した者から異議申し立てができます。1カ月を経過しますと、当該会社を抹消する旨の公告を官報に掲載します。3カ月間掲載しますが、この間に、更に、会社抹消に異議申し立てる事ができるチャンスが与えられます。この3カ月が経過しますと、最終的に当該会社の登記が抹消された旨の公告が発表されます。かかる抹消日は、最終公告に記載されます。

以上のように会社の抹消申請から、抹消完了まで約5カ月間要します。

次に、会社の抹消申請が承認されない場合はどのような場合かを申し上げます。

一般的には、提出された書類に不備があるか、資産・負債が残っているとか――が考えられます。かかる場合、申請書は申請者に戻されます。申請者は、不備な書類を書き直すとか、資産、負債を完全に除去する等の対応をしなければなりません。その上で申請をやり直す必要があります。

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