コラム:テイクオフ


タイのプミポン前国王が崩御して2年。テレビや新聞で、追悼行事のため王宮前広場に隙間無く集まった人々の姿を見ると、前国王がいまだに健在であるかのような不思議な感覚を覚えた。

過去2年間を振り返ると、すぐに思い出すのは、火葬式が執り行われた昨年の10月末まで1年続いた服喪期間。街の装飾と人々の服が、白と黒を始めとした暗い色に包まれただけでなく、娯楽番組が控えられたり、テレビや新聞が番組や紙面の色味を抑えたりと、街中が悲しみに包まれていた。

ただ追悼行事に集まった人々が着ていたのは、前国王のシンボルカラーである黄色。黄色をまとった人々は、前国王の誕生日の時のような明るさを取り戻したとまではいかないものの、一つの大きなろうそくの炎のように、崩御や火葬式の時の深い悲しみから、前へ進んでいくという決意や結束を感じた。(桃)


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