コラム:テイクオフ


配車サービスで呼んだ車に乗り込むと、日本語の歌が流れていた。ドライバーはマレー系で、高校生と大学生の2人の息子を育てるシングルマザー。「息子がファンでわたしも聴くようになった」と女性デュオ、キロロの代表曲「未来へ」をかけていた。

アジアで耳にする日本の歌はこちらの思い出の引き出しが開くと同時にその国の若さが重なる。インドでは数年前に日本語学科の学生がKANの「愛は勝つ」を大合唱していた。20年以上も昔のヒット曲だが、競争意識や上昇志向が高い彼らに似合っていた。

マレーシアのカラオケでは日本の選曲リストにテレサ・テンと五輪真弓が目に付く。「愛をつぐな~えば~」「恋人よ~そばにいて~」と哀愁を伸びやかに歌い上げる姿はほほ笑ましい。いまの流行歌をさらうより、時代を超えて発掘してくれたようで愛おしさまでこみ上げる。(丑)


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