2002年 3月 6日(水)

身近なシンガポール法務第24回[社会]


PRの取得について(1)

岡田ビジネスコンサルタンシー

岡田昌光

PR(PERMANENT RESIDENCE_永久在住資格)に関心をお持ちの方が増えている様です。

今回は、PR取得の方法について申し上げます。

取得方法は3通りあります。そのうち2通りが自分自身で取得する方法です。

残りの方法は結婚することによる方法です。

但し、この方法は、外国人女性、例えば、日本人女性がシンガポール国籍を持つ男性と結婚する場合であり、シンガポール以外の国籍を持つ男性がシンガポール国籍をもつ女性と結婚しても、その男性はPRを自動的に取得することは出来ません。

もっとも、この男性がPR申請をすれば取得できる可能性はあります。

自分自身で取得する2通りの方法を述べます。

この方法は、現金S$150万(1996年の場合)を政府に預け入れるのです。

この預け入れた資金は、政府認可事業に使用されることになります。

資金提供者は、資金を提供するだけでなく、企業家能力と且つ潤沢な資金の所有者であることを求められます。単にS$150万の提供が可能なだけでは、PRの取得は困難です。資産の運用増大の経験者であることが必要でしょう。

政府認可事業は、新規事業です。危険を伴う場合も出て来るでしょう。政府と充分話し合いの場を持ち、自らの事業計画は、実行可能性が高く、シンガポール経済発展に少なからず貢献し、雇用の増大に寄与することが出来るものであることがPR取得には有利でしょう。更に、海外市場拡大の機会作にも役立つものであれば、強みとなるでしょう。

以上のような事業計画を提示する事で、PR取得可能性は高くなると思います。

預け入れられた資金の半分は、政府によって、工業、商業、あるいは、政府所有の住宅地の投資に活用され、残りは、資金提供者自身の運転資金、資材の購入資金に振り向けられます。

資金提供者は、2年以内にその資金を投資に利用しなければ、政府は、これを20年間に渡り、凍結します。多少の利息は付けるようです。

次回は、残りの方法について述べます。

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