2002年11月13日(水)

【噂のゴシップ】[社会]


不倫のつけで、失業に追い込まれた運転手

パプア州ジャヤプラの市バス運転手ウィトノはある日の帰宅後、妻ネネンさんに「今日は疲れたから、マッサージに行ってもいいかな」と切り出した。「いつも行ってるくせに」との妻の冷笑に口げんかになり、結局は許可を得ることが出来なかったが、そんなことであきらめるウィトノではない。こっそりと家を抜け出した。

一方、ネネンは最近の夫の挙動に不信感を抱いていたこともあり、1歳半の子供とあらかじめ用意していた荷物をかかえ、夫を追跡した。

夫はそんなこととはつゆ知らず、ヤンティというマッサージ嬢を指名して2階の部屋に入った。外から見張っていたネネンは、子供と一緒に店に入り、夫と同様ヤンティを指名。1階の待合室で15分ほど順番を待っていたが辛抱できず、2階へ上がってみた。

2階の個室はカーテンで仕切られているだけで、ウィノトのほかに客はいないようだ。ふと風でカーテンが揺れた拍子に、夫の不倫現場を目撃。抑えようのない怒りが込み上げ「そういう人だったのね」と叫びながら、用意していた袋の中から使用済みおむつを取りだして2人に投げつけ、家に戻った。その晩夫は帰って来ず、ヤンティのところに泊まり込んでいたことが発覚すると、堪忍袋の緒も切れ、夫が勤めるバス会社の社長に夫の悪事を報告。ネネンに同情した社長はウィトノをクビにしてしまった。

不倫の現場に警察も出動する当地では、経営者側も不倫には厳しいようだ。(コンパス)

13歳の娘が出産、親が使った言い訳は?

タンゲラン州のコンシバル村で先月、13歳の少女が出産した。中学生でかつ未婚である子供の出産に対し、信心深い両親はどのように世間体をつくろったのだろうか。

ワワは地元のイスラム教系の寄宿学校に通うごく普通の女子生徒。一方、ワワの父親ヨノは家の前に生徒数50人のイスラム教系の寄宿学校を経営し、宗教を教える信心深いイスラム教徒である。

ところが今年5月、ワワが体調の不良を訴え、母親が娘を保健所のところへ連れていったところ、妊娠4カ月だったことが判明した。結婚もしていない娘が妊娠するわけがないと信じる両親は保健所が間違ったのだろうと思い、産婦人科に連れて行ったところ、今度は「妊娠6カ月」と診断された。

困惑したヨノは娘に問いただしたものの、ワワは何もやましいことはないと神に誓うほど切実に訴えてくる。娘はウソをついていないと確信したヨノは宗教家らにも相談し、しまいには娘の妊娠は「神からの授かり物」だと信じるようになった。

「ワワが出産した時には出血もなかったから、彼女はまだ処女だ」と、出産を手伝った90歳の助産婦が証言するのを味方に、両親は「娘が神の子を授かった」とふれまわり、マスコミにまで取り上げられるほど話は大きくなってしまった。

しかし、「医学的にそんな妊娠・出産はありえない。苦し紛れに娘の不面目を隠そうとしただけ」というのが大方の意見なようで、100年前ならまだしもこれだけ発展した時代にはあまりにも苦しい言い訳だったようだ。(ジャカルタ・ポスト)

デモも報道されなきゃ張合がない?

先月末、マカッサルで行われた抗議デモの裏話。地元の砂糖工場3社に勤める従業員が国営農園会社の庭に押しかけた。デモ隊は、経営難とされた会社の財務について説明を求め、はちまきやポスター、旗などをふりかざし日ごろのうっぷんを叫び声に変えていた。

そうするうちに1人の従業員が何かが足りないことに気がついた――「マスコミがいない」――「デモなんかやってもしょうがないんじゃないか」と誰かが呼びかけると、「それもそうだ。明日まで延期した方がいいかも」という意見も出始め、たちまち会場は静まり返った。

「今日は退散しようか」といった雰囲気が漂い始めたころ、テレビ局のカメラマンがようやく1人現場に到着した。

とたんにデモ隊は元気を取り戻し、すでにしまい込んでいたポスターなどをひっぱり出して勢いを取り戻すと、これまで彼らの前方にいた農園会社の取締役らのことはすっかり忘れ、なるべくカメラに写ろうと張り切った。カメラマンが移動するのに合わせてデモ隊も移動する始末。「誰にも注目を浴びなければ、デモをやってもムダなだけ」というのがデモ参加者の代表的な意見のようだ。(コンパス)

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