2002年 7月 2日(水)

【噂のゴシップ】[社会]


妻たちの怒り

インドネシア人が集まるところには音楽があり、音楽があれば体が動く。とはいえ、インドネシア人の全てが”にぎやか好き”かというと例外はある。国立J大学のアリ学長もその1人だ。

官公庁には、女性公務員や公務員の妻たちでつくる親ぼく団体ダルマ・ワニタが職場単位で組織されでいる。ある日、社会活動の「打ち上げ」で学長宅に集ったダルマ・ワニタの面々。大音響とともに、「ポチョ・ポチョ」という流行りのリズムを踊り始めた。学長夫人以下、総勢24人。そこへ学長が血相を変えてやって来た。「何をしてるんだ」の大剣幕。

収まらないのは女性たち。楽しみを中座させられた怒りを大学評議会に直訴。国家教育相の了承も取り付けた評議会の裁断は、なんと学長職のはく奪だった。(ガトラ)

ああ、勘違い

インドネシアで結婚は宗教省の管轄だ。この国では結婚も許認可制度に近い。たくさんの書類を準備してお役所に出向き、ようやく結婚式の日取りも決まる。

ジャカルタに暮らすアリさん(27)とエニさん(23)は、社内恋愛の末に結婚を誓い合ったカップル。家族の許しも取り、後は結婚式という段取りになった。健康診断書をはじめ、結婚する条件をともに満たしていることを証明するさまざまな書類を小わきに抱え、アニさんの運転するオートバイに相乗りして申請先の「宗教事務所」へと向かったが、案の定、役所に着くと申請受付の長い列。これも幸せのためと、2人は我慢を決めた。

ところが、回りを見渡すと何か場違いな感じがした。ウキウキ気分なカップルはアリさんとエニさんだけ。呼出しを待つ人々の顔色が一様に暗いのだ。かわいそうに、多分、書類がそろってないんだろう。2人はそれまでの書類集めの苦労を思いだしながらも、完ぺきに準備が整っていることにちょっと優越感を感じたとか。

いよいよ、2人に呼出しがかかった。ファイルケースを係員に渡したが係員は「どうしてここに来たんですか」と冷たい口調。そして、冷たさに輪をかけて「ここは離婚調停の受付所ですよ」。2人は宗教省のもう1つの大きな仕事・離婚手続きのことをすっかり忘れていたというお粗末。(ドゥティック・コム)

洗われたケータイの運命

携帯電話の普及には目を見張るものがある。もっとも普及の影には誰もがケータイを持つことができるようになった時代ならではのエピソードがある。

東ジャワ州ジョンバンという町で教員をしているガジさんは人一倍熱心なイスラム教徒。そして、大の新しもの好き。新しい機種が出るたびにケータイを替えるのが最近の趣味だ。

ある日、ご自慢の最新機種をお供にイスラム寺院に出かけたガジさん。いつも通りに、礼拝場に上がる前に足を洗って身を清めようとしていた。そのとき、ふと尿意が。ことを終え、柄杓(ひしゃく)で流そうとしたとたん、愛機が便器に落ちた。

礼拝後、電源を入れたが動かない。洗ってみたが動かない。友人は、これを邪念の前に神が与えた罰だと呼んだ。(ジャワポスト)

新郎を逃がすな!

中部ジャワ州の農村クタサリ村のサクールさん(27)さんはスナリさん(22)と同棲生活を始めて数年がたった。2人の子宝にも恵まれ、それなりに幸せだったが、落ち着かないのは双方の家族。

何とか正式な結婚にこぎ着かせたいと考えてきたところへ、「俺も所帯を持とうと思っているんだ」とサクールさんの一言。

この機を逃してはならないと両家は伝統に従い「末長い幸せが約束される日」をジャワ暦に探し、式の日取りを決めた。そして、招待状も発送し、準備万端で迎えた当日。新郎がいない。

両家が思案をしている真っ最中にひょっこり戻ってきたサクールさん。返した言葉は「結婚式の金策に行ってたんだ」。家族に一喝されたサクールさんだが、”身柄を拘束”されて、その場での結婚式とあいなったという。(ドゥティック・コム)

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