2002年 6月19日(水)

【噂のゴシップ】[社会]


憎き犯人は、1匹のアリ

このご時世、どこでどんな災難に会うかは分からない。とはいえ、東ジャワ州ガンジュックという片田舎に住むヤムンさん(52)のケースはちょっと珍しい。事件が起きたのは、自宅近くの田んぼ。早朝、田んぼに着いて、その日の仕事・肥料やりの準備を整えたヤムンさん。異変を感じたのは、仕事にとりかかってまもなくのこと。突然、男性の「大切な部分」あたりにむずがゆさを感じた。犯人はアリのようだ。手を伸ばしかきむしりたい衝動にかられたが、問題は化学肥料を手にしていたことだった。その手でかいたら体に悪い、場合が場合だけに勇気が出なかった。

左右を見渡すと、ふと妙案が。あぜ道に水道管のようなパイプが落ちているではないか。そいつを使って掻いてみよう。何はともあれ、ズボンの中にパイプを入れて、ゴシゴシ。これで万事解決と思った瞬間に大事件が起きた。大事な一物からパイプが抜けない!

人目を気にしている場合ではない。パイプを下半身に刺したままの間抜けな格好で一目散、我が家を目指した。家にたどり着き、できる限りの手段を尽くしたがパイプははずれない。思い余って近所の保健所に駆け込んだ。びっくりしたのは保健所の職員。知恵を尽くしたがやはりダメ。かくして大病院へ搬送ということに相成った。ヤムンさんのヒラメキが生んだ「チン事件」だった。(ドゥティック・コム)

悲しみの方程式

パプア州の州都ジャヤプラで起きた悲しい主婦の物語。主人公はマルタさん(46)。夫は国家公務員。給料の低さは「すずめの涙」にもならないのがこの国の相場だが、マルタさんの悲劇はその夫が「ケチ」だったこと。

財布のひもを握る夫から1カ月分の買い物用としてもらったのは3万2,000ルピア(約450円)。これで6人家族が生活するのは至難のわざだ。せっけん、子供用ミルク、コメ、野菜。一応の買い物を終えて手に残ったのは1,000ルピア(同14円)。でも、子供にせがまれていた鮮魚をまだ買っていない。子供はこの1カ月、魚を口にしていないのだ。そして、何も考えず商品の魚に手が伸びてしまった。「盗んだんじゃない。ほかのお店で買ったのよ」と言ってみたものの言い訳にはならなかった。

マルタさんは警察に突き出された。後で分かったことだが、夫のケチの原因は不倫相手にいい顔をするためだったとか。(コンパス)

警察官の天国

市民の警察に対するイメージは限りなくダーティーだ。何かにつけていわれない金を巻き上げられる現実があるからだ。

一方の警官はといえば、その「職務」に忠実であることを求められている。違反が起きそうな所では、カモを狙い撃ちにするための手間を惜しんではいけないし、法律違反があればそれをネタに揺さぶりをかけ、実入りを増やすための職務に励まなければならない。見方を変えればこれもきつい仕事だ。

しかし警官が苦労なしに悠々自適に暮らせる天国がある。東ジャワ州グレシク県にあるバウェアン島がそれだ。バウェアン島は内陸部から船で約10時間、文字通りの孤島だ。小さな島にありがちだが、ここも訳ありで、車検証、納税証明書などの書類が不備のままの中古車が渡ってくる。

しかし、この島に住む「まじめな」市民は、なぜか捕まる前に関係書類を作るために時間をいとわず警察にやってきてくれるという。警察の呼び出し状もなしに。警官はそれを待っているだけでいい。炎天下、違法検挙に立つ必要もない。実入り部分は少し値引きしてももうけは十分というところだろう。(コンパス)

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