2002年 5月29日(水)

【噂のゴシップ】[社会]


離陸取り止めの真犯人は?

シンガポール航空は定時出発率の高い会社として評判がある。

ある日のこと、シンガポールからジャカルタに向けて離陸準備を終えたはずの152便がいつまでたっても出発しない。機内の乗客の間にも不安がつのってきた。「パイロットが離陸を拒否している」機内にうわさが飛んだ。乗客の多くはインドネシア人。労働争議頻発のお国柄、「すわ、ストライキ」と思った人がいても不思議はない。

しかし真実は違った。パイロットが離陸をためらった原因はトイレ。離陸前、用足しに入った乗客が出てこない。客室乗務員がドアをたたき、外に出るよう促したが返ってくるのは「チョット待って」のインドネシア語だけ。ようやく出てきた「招かざる客」は言った。「ドアがなかなか開かなかったんだ」。出発予定時刻から遅れること20分のことだった。ちなみに、パイロットの心配はインドネシア人テロリストの乗っ取りだとか。〈コンパス)

恐怖のジェラシー

不倫の恋につきまとうのは"ジェラシー”。ただ、東ジャワ州のガウィという町に暮らすエスティ(31)の本妻への嫉妬は並みではなかった。いとしの"彼”が本妻とバリ島へ遊びに行ったと聞きつけ怒りは絶頂に。そして、彼が町に戻り彼女のもとへやって来るや、『ラーマヤナ神話』のごとく彼を巻き添えに焼身自殺を企てた。

はじめは彼の気を引こうと自らの体に火をつけたエスティ。仰天した彼はそれを消そうとしたが、火は彼にも移った。この事態にはご近所がびっくり。その手によって2人は病院へ運ばれたが、時すでに遅しだった。

くだんの彼はお金持ち、欲しいものは何でもカネで手に入った。しかし、エスティとの不倫が不幸の始まりだったことに気づかないのは本人だけ。奥さんは1人で十分、よくにかまけて増やしてみたところで結末はこんなものだ。これが事件の教訓だった。(ポス・コタ)

”精力じいさん”の罪

かわいそうなおばちゃんのお話。バクリムさんは70歳、ジョグジャカルタ近郊の町に住んでいる。プレーボーイの夫のせいで世間体が悪い上に、先日は隣家の主に殴られてまた町の話題になってしまった。

ことの始まりはふた昔ほど前。旦那ウォノさんが52歳の頃、その「夜の元気」が原因だった。日ごとの求めに応えられない夜が続くうち旦那は代わりとなる恋人探しに走った。行き着いた女性、それは隣家の娘17歳。やがてそのつき合いは公然の秘密となった。

バクリムさんは夫の浮気を知ってからというもの「夜のお仕事」は完全拒否。でも、その傷心を夫にも浮気相手にも打ち明けることなくもんもんとした日々が続いた。

それから18年。バクリムさんの怒りは爆発した。垣根越しに隣家の女性へ罵倒の言葉を飛ばしたのだ。それを聞いて怒ったのは女性の父親80歳。ハンマー片手にバクリムさんのもとへ、そして頭を殴打した。事態のなりゆきに驚いたのはご近所さん。血を流すバクリムさんを病院に運ぶとともに警察に通報、隣家の主は捕まった。

裁判で心の内の全てを証言したバクリムさんには裁判官からも同情が集まった。平均寿命60歳そこそこのこの国で起きた超・高齢者が主人公のドラマだった。(ポス・コタ)

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