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アセアン一覧 工業団地&インフラMAP~電力編~

電力の安定供給へ、「ASEANパワーグリッド」構想

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日系企業が海外進出を検討する際、進出先の電力事情は大きな指標の一つとなる。電気料金は製造コストに影響し、供給が不安定で停電が多ければ生産が滞るばかりか、人件費も無駄になってしまう。自家発電設備を導入するのであれば、初期投資もかさむ。

シンガポールやタイなど、電力供給が安定している国であっても、電源が産出量に限りのある天然ガスに依存しており、電源の多様化や省エネルギー化など課題はある。

こうした状況を踏まえ、ASEANは域内の電力統合に向けて動き出した。「ASEANパワーグリッド」構想を打ち出し、2020年までに加盟国間で電力を相互に融通し、共同で送電設備の整備を進める。マレー半島-スマトラ島、マレーシア・サバ州-フィリピンなど15のプロジェクトが計画されている。

ASEANエナジーセンター(ACE)によると一連のプロジェクトの実現には、6,500億円規模の投資が必要とされ、日系企業にとってもインフラ輸出のチャンスと言える。

カンパサール本紙を読む(2016年7月号より抜粋)

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