NNAカンパサール

アジア経済を視る December, 2021, No.83

地球温暖化対策、アジアでも
COP26で各国合意

英グラスゴーで11月13日まで開催された国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)を受け、地球温暖化対策としてアジア各国も「脱炭素」などの目標などを推し進めることになる。発展途上にある東南アジアの経済との両立は可能なのか。NNA POWER ASIAから関連記事をセレクト。

ジョコ・ウィドド大統領はCOP26の演説で気候変動問題の取り組みには先進国の協力が不可欠だと述べた=11月1日、英国・グラスゴー(内閣官房提供)

ジョコ・ウィドド大統領はCOP26の演説で気候変動問題の取り組みには先進国の協力が不可欠だと述べた=11月1日、英国・グラスゴー(内閣官房提供)

インドネシア

炭素価格付けの大統領令承認
再エネ分野へ世界から投資誘致NNA POWER ASIA 2021年11月4日付

インドネシア政府は2日、炭素に価格を付けて排出削減を促す「カーボンプライシング」に関する大統領令にジョコ・ウィドド大統領が署名したと発表した。ジョコ大統領は、英北部グラスゴーで開催されている国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)でも同令を承認したことを世界各国の首脳らに対して公表。気候変動対策や再生可能エネルギー分野への世界各国からの投資拡大につながると期待される。


タイ

CO2排出ゼロ、50年達成へ
在タイ企業、各種の対策急務にNNA POWER ASIA 2021年11月19日付

タイ政府が二酸化炭素(CO2)排出量実質ゼロの「カーボンニュートラル(炭素中立)」の姿勢を強めている。プラユット首相は2050年までの「脱炭素」を明言しており、政府の長期目標である65年は実質的に前倒しされている。英グラスゴーで13日まで開催された国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)の内容を受け、タイ政府が今後にどのような方針を打ち出すのかにも注目が集まる。在タイ企業にとっても、各種の環境対策を加速させる必要がありそうだ。


ベトナム

首相訪欧、経済再生のテコに
300億ドル商談成立、成果を強調NNA POWER ASIA 2021年11月9日付

ベトナムのファム・ミン・チン首相は、国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)への出席に合わせて10月31~11月5日、英国とフランスを訪問し、両国の企業などと積極的な交流を重ねた。6日間に成立した欧州企業とベトナム企業の商談は300億米ドル(約3兆4,000億円)に上った。ベトナム政府は、新型コロナウイルスの流行で打撃を受けた同国経済の成長と投資環境の安定に対する投資家の期待は従前より強まったと成果を強調している。


フィリピン

ミ島の脱石炭、道のり険しく
廃止候補とア開銀、エネ省難色NNA POWER ASIA 2021年11月5日付

フィリピンの南部ミンダナオ島にある石炭火力発電所の廃止に向けた道のりが険しくなってきた。地球温暖化を防ぐため、アジア開発銀行(ADB)が経済効果や稼働年数から優先的に廃止を支援するべき候補に挙げるが、エネルギー省は安全保障などの観点から難色を示す。世界が低炭素社会を目指すなか、化石燃料に頼る新興国が抱える課題を浮き彫りにした格好だ。


インド

「70年排出ゼロ」目標に
COP26で初表明NNA POWER ASIA 2021年11月3日付

【ニューデリー共同】インドのモディ首相は1日、英北部グラスゴーで開かれた国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)の首脳級会合で演説し、温室効果ガス排出の実質ゼロを「2070年までに達成する」と表明した。インドが排出ゼロの目標時期を公表するのは初めて。


オーストラリア

豪、COP26の合意に従わず
30年の現行排出目標を維持NNA POWER ASIA 2021年11月15日付

オーストラリアのモリソン政権はこのほど、2030年までに二酸化炭素(CO2)排出量を05年比で26~28%削減するとの現在の目標を維持すると明らかにした。英グラスゴーで13日に閉幕した国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)は最終合意で、オーストラリアなど30年までのCO2排出の削減量を増加させなかった国に対し、来年11月に開催される次回会議までに目標引き上げを求めたが、オーストラリアは従わない。オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューなどが伝えた。

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