物価高が生活を直撃
政情不安で長期化も

アジア各国・地域で生活に不可欠な食料・生活用品・燃料などの物価が上がっている。企業にとっては原材料費や輸送費の高騰が業績を直撃し、製品・サービス価格に跳ね返るという悪循環を生む。ウクライナ情勢の緊迫も世界的な資源高に追い打ちをかける形で、物価高は長期化する見通しだ。ＮＮＡ ＰＯＷＥＲ ＡＳＩＡから関連記事をセレクト。

ベトナム各地で小規模給油所が営業を一時停止した。売り渋りとの指摘が出ている（ＶＮＡ＝ＮＮＡ）

タイ

物価上昇、抜本対策求める声
コロナで疲弊の国民に追い打ちNNA POWER ASIA　2022年1月31日付

タイで物価上昇が国民生活に与える影響について懸念が高まっている。政府は先週、食品・飲料・日用品などの半額を政府が補助する「コーペイメント（コン・ラ・クルン）」の第４弾を閣議承認。低所得者向け支援も承認し、景気活性化を図ることを決めた。食品メーカーなども原材料コストの上昇を吸収し、可能な限り小売価格を据え置く企業努力を続けるとしている。一方で、政府に対して、構造改革を含めた抜本的な対策を求める声が経済界や市民から上がっている。

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中国

原材料高騰と振るわぬ内需
正念場の中国経済、構造転換図るNNA POWER ASIA　2022年2月7日付

中国経済が正念場を迎えている。昨年は半導体や資源をはじめとする原材料の高騰が中小企業を苦しめたほか、政府の規制強化が内需の縮小を招いた。こうした現象は今年も一定程度続き、経済成長を下押しする見通しだ。昨年は記録的な輸出の好調が成長を支えたものの、今年は昨年ほどの好調を見込めない状態で、経済の成長鈍化は避けられない形勢。今後の長期的な成長には、経済構造の抜本的な改革が必要になる見通しだ。

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ベトナム

一部地域でガソリン売り渋り
相場高騰受け、政府が是正要請NNA POWER ASIA　2022年2月10日付

ベトナム各地で小規模給油所がガソリン販売を停止し、原油相場の一段高を見込んだ売り渋りとの指摘が出ている。国内のガソリンの大半を供給する２カ所の製油所のうち、ギソン（ニソン）製油所は財政上の理由で原油処理能力を20％以上減らしているとされ、テト（旧正月）前のガソリン需要の高まりも需給の均衡に影響を与えているとされる。事態を重く見た政府は８日の会議で、いかなる状況でもガソリンのサプライチェーン（供給網）を維持するよう訴えた。

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シンガポール

物価上昇率、４カ月連続拡大
向こう数カ月は継続の見通しNNA POWER ASIA　2022年1月25日付

シンガポールで消費者物価が上昇傾向を強めている。2021年12月の消費者物価指数（ＣＰＩ、19年＝100）は前年同月から4.0％上昇し、伸び率は４カ月連続で前月を上回った。運輸やサービスの上昇が目立っている。政府やエコノミストからは、向こう数カ月はインフレ局面が続くとの見通しが出ている。

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ミャンマー

中国越境の輸送費が高騰
運転手不足でNNA POWER ASIA　2022年2月9日付

ミャンマー北東部シャン州ムセで、中国国境を通過するためのトラック輸送費が高騰している。中国側で運転手が不足しているためだ。

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韓国

「庶民の酒」焼酎
19年以来の値上げへNNA POWER ASIA　2022年2月21日付

韓国の「庶民の酒」である焼酎が３年ぶりに値上げされ、飲食店の提供価格は１本5,000ウォン（約480円）を上回る見通しだ。

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香港

〔トラム〕野菜高騰
転売ヤーも登場NNA POWER ASIA　2022年2月9日付

中国本土との越境輸送を担うトラック運転手から陽性者が出たことで生鮮食品の香港への供給が滞り、野菜や魚などの価格が高騰している問題で、野菜の転売屋が現れたようだ。