NNAカンパサール

アジア経済を視る November, 2020, No.70

【わたしの在宅ライフ】

台湾女性(38)の過ごし方
在宅中はデリバリー活用

新型コロナウイルス感染防止のための外出規制や自粛、新たな生活様式が広まる中、アジアの市民は自宅でどう過ごしているのか。在宅時の一日のスケジュールのほか、利点や困り事、ストレス解消法などを紹介してもらった。

台湾北部に位置し、港町として栄えてきた基隆市で生まれ育ったレイチェルさん。大学では経営学を専攻し、現在はEMS(電子機器の受託製造サービス)世界最大手の鴻海精密工業に勤務。クラウドサービスの営業担当として多忙な日々を送っている。

新型コロナウイルス感染症の流行に政府がいち早く対応し、“コロナ封じ込めに成功した国”と評される台湾。移動規制なども当初から行われていないが、レイチェルさんの部署ではリモートワークの実証として、4月下旬に2日ほど在宅勤務が行われた。

勤務は朝8時から夕方6時まで。短い期間の在宅勤務だったが、「何といっても時間をフレキシブルに使えることが良かった」と彼女。両親が購入した自宅は約170平方メートルと広大だが、「仕事中、親からあれこれ邪魔が入るのがかなりのストレスだった」と本音もぽろり。

業務で使用している華碩電脳(ASUS)製のパソコン「ZenBook(ゼンブック)」。会議や社内コミュニケーションでは、ビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」と米マイクロソフトの交流ソフト「チームズ」を使用(レイチェルさん提供)

リクライニングできるソファーを置いたリビング。窓からは山や海の景色が。「仕事で疲れているときに見るとリラックスできます」(同)

おいしいものを食べるのが好き、というレイチェルさん。在宅勤務当日の朝食と昼食は、デリバリーを利用。世界的に需要が伸びているフードデリバリーだが、台湾もしかり。台湾政府系シンクタンクの資訊工業策進会(資策会)傘下の産業情報研究所(MIC)によると、2020年上半期(1~6月)にフードデリバリーを利用した台湾市民の比率は53.3%。このうち初めて利用した人が10.9%、利用頻度が増えたと回答した人が22.1%を占めたという結果も。

「日頃のストレスは週1~2回通うジムで発散。週末は家族みんなで食事をする他、郊外に遊びにいったり、ショッピングを楽しんだりしてリフレッシュしています」(レイチェルさん)

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