NNAカンパサール

アジア経済を視る October, 2017, No.33

商業・流通編[4〜6位]

新規進出、店舗拡張、新商品の売り込みなど、アジアでは製造業以外も元気だ。どんなトレンドがあるのか。NNAが伝えるニュースから商業・流通に関連するトップ10をまとめた。

香港ランドが商業区画開業
来店目標5千人、消費の新名所にNNA POWER ASIA 2017年8月17日付

カンボジア

正式開業した商業区画=8月16日、プノンペン(NNA撮影)

香港の不動産開発・投資会社である香港ランドは8月16日、カンボジアの首都プノンペン中心部で開発していた複合ビルの商業区画を正式開業した。衣料品店や銀行支店のほか、飲食店では同国初となる米外食チェーン大手「ハードロックカフェ」などが入居。会社帰りや周辺住民をターゲットに、年末までに1日当たり5,000人以上の来店を見込む。

オフィス棟と商業区画から成る複合ビル「エクスチェンジ・スクエア(交易廣場)」の商業区画は、低層部分の1〜4階から成り、商業区画の総床面積は約1万3,000平方メートルだ。

貝印が拡販へブランド訴求
初の直営店、売上30億円へ加速NNA POWER ASIA 2017年8月29日付

インド

インドで初めて開設した直営店の記念セレモニーには本社の遠藤宏治社長(中央)も参加した=8月25日、ニューデリー(NNA撮影)

刃物メーカーの貝印(東京都千代田区)は、インドで「KAI」ブランドの認知度を上げる。8月25日、首都ニューデリーで直営1号店を開業した。品質を訴求し、キラナ(零細商店)などへの卸売りとの相乗効果を発揮して2022年までに売上高30億円を目指す。インドの小売市場では昨年、良品計画が総合雑貨店「無印良品(MUJI)」を開業。スウェーデンの家具販売大手イケアなども出店を予定しており、外国企業の直営店設置の動きが加速しつつある。

8月25日、ニューデリーの商業施設「セレクト・シティーウォーク」に「Kai shop」を開設した。店舗面積は23.4平方メートル。商品数は約400点で、価格1万ルピー(約1万7,000円)以上の高級包丁から20ルピーのひげそりまで幅広くそろえた。ビューティーケア用品や爪切りなども販売する。約9割が輸入品、その他が現地生産品という。

電子決済比率が6割に
「成熟」強調もクレカ利用率高くNNA POWER ASIA 2017年8月30日付

香港

中国のモバイル決済サービス「微信支付」が香港のコンビニで利用できるようになるなど、電子マネーの種類は広がりを見せている(新華社)

クレジットカードや香港のスマートカード「オクトパス(八達通)」を含む現金以外による広義の電子決済が香港の個人消費支出の6割以上を占めていることが、香港金融管理局(HKMA)の概算統計で明らかになった。「香港は既に成熟した電子決済の体系が形成された」との認識を示しているが、業界では大部分がクレジットカード決済と指摘しており、狭義の電子マネーの普及には疑問符が付いている。

HKMAの李達志(ハワード・リー)シニアエグゼクティブディレクターがHKMAの公式ブログ「匯思(インサイト)」の中で示した。

香港は8月、HKMAがストアドバリュー型電子マネー(SVF、ICカードなどに現金を電子マネーとしてチャージしておき、経済活動の際に電子マネーをやりとりする方式)の運営ライセンスの発行を開始して1年を迎えた。

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