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概要

NNA_kanpasar_vol.26

6 KANPASARモンゴル文・写真 NNAカンパサール編集部 大石秋太郎大国に挟まれた草原の国市場の「隣人」はどこかウランバートルに住むモンゴル人の生活の様子を知るため、市内のマンションに住むバタガーさん一家を訪ねてみた。バタガーさんが会計関連の会社を経営し、妻のゾローさんが企業で働く夫婦共働きで、モンゴルではアッパーミドルクラスだそうだ。室内を見渡すと日本と韓国の製品が多い。「白物は日本、液晶テレビは韓国のものが良いというイメージがある」(バタガーさん)。知っている日本企業を挙げてもらうと、「コマツ、日産、トヨタ─」と自動車メーカーが目立った。バタガーさんは料理が趣味だが、日本食については「健康的なイメージがあるが、あまり知らない」とのこと。モンゴル料理以外では韓国料理が身近らしく、韓国で代表的な牛肉だしの調味料「ダシダ」を常備しているほか、キムチも家庭で漬けていた。目抜き通り沿いに建つノミンデパート。ノミングループが運営する商業施設はモンゴル国内に多くある消費者宅を訪問ウランバートル中国ロシア1ツグリク=0.05円(2016年12月8日時点)世帯構成:夫・バタガーさん(36歳)妻・ゾローさん(35歳)長男(13歳)、長女(3歳)次女(1歳)出身:夫婦ともにウランバートル世帯収入:月約150万ツグリク(約7万円)将来の夢:夫婦とも「郊外の草原に持つ土地に戸建てを建てること」5年ほど使い続けているというシャープの洗濯機東芝の冷蔵庫。冷凍室にはモンゴル料理に欠かせない牛肉と羊肉が大量に入っていた液晶テレビと電子レンジ、空気清浄機は韓国メーカーだったバタガーさんたちが住むマンションは日本で言う2LDK。1平方メートル当たり150万ツグリクで購入したという。ローンは月30万ツグリクを払い、水と暖房費用は冬に月17万ツグリクかかる台湾エイスースのタブレット端末とスマートフォン首都ウランバートルを東西に走るエンフタイバン(平和)大通りは、「チンギス・ハーン広場」などの観光スポットや高級ホテル、大学、大使館などが道路沿いに並ぶ。この目抜き通りに、モンゴルを代表する百貨店「ノミンデパート」がある。もともとは国営の百貨店で、1924年の創業。後に地場家電メーカーのノミングループが買収した。地上6階建てで、フロアごとに衣料品や家電、土産コーナーと売り場が分かれている。家電売り場は、ソニーやサムスンの超大型液晶テレビが販売されているなど、他のアジアの国の家電コーナーと雰囲気は変わらない。衣料品も、ミズノやナイキ、リーバイス、ノースフェイスなどの国際ブランドが並んでいた。地下はスーパーになっており、輸入品を含めさまざまな食品や日用品が並ぶ。付近にはカフェなど飲食店が多いため、外国人観光客も多い。外資系では、米ハンバーガーチェーンのバーガーキングも近くに店舗を出していた。90年以上の歴史誇る ノミンデパート視察ポイント①モンゴルの携帯電話事情を知るには、ノミンデパートから徒歩10分の所にある「テディーセンター」がお勧めだ。4階建てのビルで、1 階部分は日本のKDDIも出資するモンゴルの通信最大手、モビコムの旗艦店になっている。2階から上層は、スマートフォンなどの中古品を扱う売り場がずらりと並んでおり、「ウランバートルの秋葉原」といった雰囲気だ。のぞいてみると、米アップルの「iPhone(アイフォーン)4」(32ギガバイト)は20万ツグリク(約9,000円)でウランバートルの秋葉原 テディーセンター中古の携帯電話売り場視察ポイント②モンゴルは、国土をロシアと中国という2つの大国に挟まれ、歴史や経済、文化の各面で大きな影響を受けてきた。現在は両国への過度な依存を避けるため、日本や韓国といった先進諸国を「第三の隣人」と位置付け、関係強化を図っている。「第三の隣人」キーワード売られていた。中古の携帯がまだ主流のモンゴルでは、1階のモビコムで携帯プランを契約し、上層の中古品売り場で端末を購入するという流れができていた。NEXTアジア PART2 現地ルポ②