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概要

NNA_kanpasar_vol.24

カンパサール(KANPASAR)2016年7月号(年4回発行)B A C K N U M B E Rご意見、ご感想をお寄せください。?カン=看=中国語で「見る」?パサール=マレー語・インドネシア語で「市場」「カンパサール」とは?この2つの単語を組み合わせた造語です。中華圏・アセアンに根を張って、20 年余にわたり経済情報を伝え続けてきたNNA。変貌著しいアジアのマーケットを現場からウオッチしていく、という思いを込めて名付けました。KANPASAR(造)株式会社エヌ・エヌ・エー NNA JAPAN CO.,LTD.http://www.nna.jp/〒105-7209東京都港区東新橋1-7-1 汐留メディアタワー9階電話:+81-3-6218-4330(代表)広告掲載のお問い合わせ営業本部 日本営業部 広告担当E-mail:crossmedia@nna.asia 発行人岩瀬彰編集長長野雅史記者岡下貴寛 大石秋太郎NNA各国・地域拠点日本韓国中国香港台湾フィリピン遠藤堂太 山岸佳奈坂部哲生工藤光暢黒川真吾 程田聡哉 畠沢優子 森ちづる林怡愷向井亜里沙ベトナムタイマレーシア小堀栄之 本田香織渡邉哲也 京正裕之中島政之シンチャイ・プラサーンスックラープ齋藤眞美 降旗愛子 北原知也シンガポールミャンマーインドネシアインド清水美雪八木悠佑 ヤダナ・トゥン山本麻紀子須賀毅 竹内悠鶴山えりかアトゥル・ランジャン協力北 智津子広告早川明輝 内藤史子 大江雄也デザイン岡崎高之 池原琢朗題字長嶺憲子表紙写真長野雅史 (アリ専門ペットショップ??蟻帝国=台北)? 2016 年1月号それぞれの祝祭? 2016 年4月号日本のもの、お好きですか愛する品質アジアの本音? 2015 年10月号アジアに根付くカフェ&ファストフードローカライズが鍵22 KANPASARマレーシアのスーパーマーケット、コンビニ、伝統市場のどこに行っても見かける黄と赤のど派手なカラーリング。鶏のラベル「アヤムブランド」のイワシ缶は当地で120年の歴史を誇る伝統的なアイテムだ。主婦が陳列棚から3 ~ 4缶を日用品を買うかのようにカートに投げ入れる。鶏肉商品はなくても「アヤム」マレー半島は東南アジアにおける缶詰の発祥地でもある。英領マラヤ時代の1892年、フランス人実業家がアヤムブランドを設立した。冷蔵庫がなくても腐らず、安心して食べられる画期的な魚介加工品として人気を集め、輸出拡大により東南アジア一帯に缶詰文化を広げた。「アヤム」はマレー語で鶏の意味。鶏肉の商品はないが、入植者によるブランドというイメージを打ち消すために、あえてマレー語の名称を採用したという。その甲斐あってか、マレー系、華人系、インド系などそれぞれ好む食材が異なるマレーシアにあっても、民族を超えて支持を得た。100種以上のラインアップがある中、人気で群を抜く定番がイワシのトマトソース漬け。鍋にざばっと出し、タマネギなどの野菜を加えながら煮込んで食べるのが一般的。保存の効く便利なおかずだ。1缶4リンギ(約105円)ほどと低価格の他社製品よりは高いが、老舗ブランドの信頼感で家庭の主婦に支持されている。同じく、トマトソースに漬けたサバ缶も人気が高い。お弁当の主役はツナ缶イワシ、サバ缶に次いで人気なのがツナ缶。マレーシアでは油漬けや水煮だけでなくサンドイッチ用のペーストが充実しており、風味もレモンやトウガラシなど多彩だ。日本人が弁当におにぎりを持参するように、マレー半島にもサンドイッチを用意する習慣がある。「ツナスプレッドは忙しい朝にとても便利。ひと月に2 ~ 3缶は必ず使う」(2児の母である30代のマレーシア人女性)と、働く母親に活用されている。近年、同国の缶詰市場では保存性からおいしさ、健康志向、簡便性へと需要が移り変わってきた。アヤムブランドでも不飽和脂肪酸のオメガ3を含むイワシやツナのオリーブ油漬けなど、高価格帯のアイテムに力を入れ始めた。オリーブ油漬けを使った家庭料理レシピを考案し、缶詰の新しい食べ方を提案している。見た目はオイルサーディンに似ているが、高品質なエキストラバージンオリーブオイルを使用。トウガラシ入りや照り焼き風など個性的なフレーバーもそろう。マレーシアを訪れるなら試してみたい味わいだ。(文・齋藤眞美)アセアン缶詰の源流アヤム缶にはイワシの胴体が4切れほど。トマトソース漬けのため中身は真っ赤(NNA撮影)「イワシ缶は甘味があり、子供でも食べやすい。後発の他社製品もほぼ同じ味だが、幼いころから食べ慣れているアヤムブランドが最も安心できる」(写真左、ジェスさん・32歳女性)。朝食時はココナツだしの炊き込みご飯「ナシレマ」に、昼夕なら白飯にかけて食べるという(同)【マレーシア】アジアで発見ロングセラーLONG SELLER鶏印のイワシ缶製品DATA名称 :イワシの缶詰製造企業 :A・クロエ&Coブランド :アヤムブランド (アヤムはマレー語で鶏)展開国・地域 :マレーシア、シンガポール、ブルネイ、タイ、インドネシア、香港など店頭価格 :1缶4リンギ前後(約105円、155グラム入り)NNA撮影