初めて香港ドルと人民元の2通貨に対応した複数通貨株が12日に香港取引所(HKEX)に上場する。嘉実国際資産管理(ハーベスト・グローバル・インベストメンツ)が発行する「嘉実MSCI中国A株指数ETF」で、先ごろ証券先物委員会(SFC)から認可を受けた。投資家はこれまで人民元建てのみだった人民元適格海外機関投資家(RQFII)制度に基づくA株ETFを、人民元と香港ドルの2通貨で購入できるようになる。
9日付信報によると、初期段階の募集規模は20億人民元(約249億1,800万円)の見通し。8日から機関投資家を対象とした募集を始めた。個人投資家による売買は12日からとなる。
HKEXは今年7月からRQFII制度に基づくA株ETFの売買を開始した。現在、市場では華夏基金管理(チャイナAMC)の「ハンセン指数ETF」と上海に上場する易方達基金管理(イーファンド・マネジメント)の「ハンセン中国企業指数ETF」など3本の取引が行われており、9月時点での1日当たり平均売買代金は6,600万HKドル(約6億6,700万円)。今回の複数通貨株上場を機に、これら3本も香港ドルでの取引が加えられるとみられる。 <香港>
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