財布に千バーツ札が一枚残っていた。東京の場末の居酒屋で勘定するとき、「これ、使える?」と冗談半分に聞くと、若い店員、「へえ、どこのお金ですか」。当ててみなよとキャッチボールが始まった。
「お札の方は王様でしょうから、東南アジアかなあ。マレーシアなんかでは」ええ線いっとるけど、はずれや。「カンボジアですか」う~ん、惜しい、そのすぐ隣り。「ええと、インド?」行き過ぎじゃあ。「ギブアップです。ヒントください」バンコクっていうたらすぐわかるやろ。「あっ、わかった、タッ、タイワンです!」
これには驚きを通り越して、吹き出してしまった。専門学校でコンピュータ工学を勉強しているという店員。ポケモン育ちのアタマには、アジアの地図は刷り込まれていないようだ。サイバースペースを旅する者に、地図はしょせん、無用なのかもしれんが。(昭)





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