ペット飲料キャップの生産開始:サンミゲル山村、売上2億円目指す

日本山村硝子が出資するサンミゲル山村ウタマ・インドプラスは1月、西ジャワ州チカランのジャバベカ工業団地で、ペットボトル用プラスチック製キャップの生産を開始した。インドネシアではペット飲料の消費が拡大を続けると予想されることから、密封性に優れた独自開発のキャップを積極的に現地企業に売り込んでいきたい考えだ。今年は2億円以上の売上高を目指す。【吉岡由夏】

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「インドネシアに進出した一番のメリットは、市場に近いところで製造販売できること」。サンミゲル山村ウタマ・インドプラスの笹原歩社長は、こう強調する。人件費の安さも理由の一つだが、拡大を続けるインドネシアの消費市場はそれを超える魅力だ。

昨年5月、約1年半ほど休眠状態だったサンミゲルサンプルナパッケージング・インダストリーズの株式49%を日本山村硝子が取得し、社名をサンミゲル山村ウタマ・インドプラスに改めた。残り51%はもともと、山村が35%を出資するサンミゲル山村パッケージング・インターナショナル(SMYPIL)が保有しており、山村の出資比率は現在、直接・間接含めて67%だ。

ジャバベカ工業団地にあった工場を8億円を投じて改修し、設備を導入。建屋面積は2,500平方メートルだが、敷地面積は1万平方メートルあり、増設の余地は十分ある。

山村が海外で展開するキャップ工場は現在、中国とここの2カ所だけ。「当初はインドネシア市場に照準を当てるが、将来的には全世界向けに輸出したい」(笹原社長)考えだ。

■製品の種類拡充も

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インドネシアではペットボトルの使用量の半数以上を飲料水が占めており、それらに使われるキャップは単純な一層構造で、国産やタイ製品が多いという。同社長は今後、山村が独自開発した、安全性、密封性に優れた二層構造の「TENキャップ」を、スポーツドリンクやジュース、お茶などに広げていきたいと意気込む。

飲料に使用されるものだけに、工場内はほこりなどが混入しないよう厳しく衛生管理されている。原材料の加工、成形、印刷工程までほぼすべて自動化されており、社員は29人と少ない。

インドネシア市場の需要に柔軟に対応できるよう、TENキャップ、一層構造キャップ両方の生産ラインを備えており、各生産ラインで年間2億個の製造能力がある。

笹原社長は今年の売上高を2億円超と見込む。徐々に現行設備の稼働率を上げていき、近い将来5億円を達成したい意向だ。受注が拡大すれば建屋の増設も検討する。「インドネシアは成長市場だけに、将来的にはプラスチック製キャップにとどまらず、製品の種類を拡充していきたい」と語った。

2014年に創業100周年を迎える日本山村硝子は、10年4月にスタートした4年間の中期経営計画で「海外子会社・関連会社を拠点として、成長著しいアジア市場で事業領域の拡大を図っていく」ことを目標に掲げている。14年の売上高見通しは1,000億円以上で、海外売上比率は3割を目指す。インドネシアなど新興市場での販売拡大に大きな期待がかかる。  


関連国・地域: 中国インドネシアフィリピン日本
関連業種: 食品・飲料化学・石化

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