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【有為転変】第127回 中国企業の侵食を阻止せよ(上)

オーストラリア当局が最近、中国企業による地場大手企業の買収を阻止する例が相次いでおり、注目している。スパイ活動の懸念があるとして中国の通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)を、第5世代(5G)移動通信システム事業から排除したり、香港のインフラ大手、長江基建(CKI)による、送電大手オースグリッドやオーストラリアパイプライン大手APAに対する買収を却下したことはその最たる例だろう。外資による買収などを審査するオーストラリア外資審議委員会(FIRB)の中国企業に対する態度が再び硬化した背景には、何があるのだろうか。