豪政府統計局(ABS)が29日に発表した2018年第3四半期(7~9月)の民間新規設備投資(季節調整値)が、293億5,400万豪ドル(約2兆4,326億円)と前年同期比0.6%減となった。建築物や構造物への設備投資額が156億4,500万豪ドルと同7%減少したものの、設備・プラント・機械への支出が137億900万豪ドルと7.7%増加したことで、全体で大きな減少が抑えられた形だ。29日付オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューなどが伝えた。
市場は約1%の増加を予想していた。また、全体では前期比で0.5%減となった。
産業別では、資源部門が86億7,000万豪ドルで前年同期比8.4%減となったほか、◆製造:25億1,000万豪ドル(9.3%増)◆電気・ガス・水道・ごみ処理:23億4,200万豪ドル(26%増)◆建設:17億3,200万豪ドル(9.5%増)◆卸売り:10億6,200万豪ドル(1.3%増)◆小売り:14億8,300万豪ドル(約7%増)――となった。
コンサルティング会社キャピタル・エコノミクスのエコノミストは、設備投資の縮小はそれほど問題ではないと指摘。ABSによれば、企業の本年度の設備投資見込み総額は、第2四半期(4~6月)の1,020億豪ドルから今回は1,140億豪ドルに増えているとし、企業は先行きを楽観視していると評価した。
オーストラリア・ニュージーランド銀(ANZ)のエコノミストは、設備投資見込み額は伝統的に正確な実態を反映しているとし、前期よりも増えたことはオーストラリア経済にとって大きな意味を持っているとした。
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