ガスの輸入は東部価格をつり上げる=投資銀

オーストラリア南東部向けに液化天然ガス(LNG)を輸入すれば、東部州のエネルギー価格を一層つり上げることになる——。投資銀マッコーリー・エクイティーズ(ME)が予想している。供給増を視野にLNG輸入事業に注目が集まる中、輸入施設のコストは高く、輸入で恩恵を受けるのは消費者や企業ではなく、英蘭系石油大手のロイヤル・ダッチ・シェルや地場ビーチ・エナジー、英豪系資源大手BHPビリトンと米石油大手エクソンモービル子会社のエッソ・オーストラリアといった上流のガス会社だと分析している。10日付オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューが伝えた。

JERAと丸紅、鉄鉱石採掘大手フォーテスキュー・メタルズ・グループ(FMG)のフォレスト会長の合弁事業オーストラリア・インダストリアル・エナジー(AIE)はニューサウスウェールズ(NSW)州で、エネルギー大手AGLエナジーはビクトリア州での輸入事業を計画しており、両州政府を含む市場の支持は高い。これに対し、MEは、LNGの輸入価格にかかわらず、輸入ターミナル港のインフラや加工コストは、クイーンズランド州からの輸送にかかるコストを上回ると予想している。

AIEのボールダーストーン氏は、ガスを輸入しなければ、東部州のガス価格は輸出向けLNG価格と同水準に上昇すると主張。AGLは、2022年までにパイプラインの輸送のみでは南部への供給は間に合わなくなり、新たなガス供給源がなければ価格は一層高騰すると訴えている。

■ガス輸入でサントスのCSG計画が廃案に?

MEが、AIEのガス輸入事業が実現すれば、州政府が輸入ガスを十分な供給源として捉え、石油大手サントスが進めるNSW州ナラブリ(Narrabri)の炭層メタンガス(CSG)開発は却下される可能性があるとしていることを受け、サントスのギャラガー最高経営責任者(CEO)が反発している。

また、AIEは、輸入ガス計画ではナラブリ計画より3倍量でより安価なガス供給が可能と主張しているが、同CEOは「ナラブリが供給するガス価格は、輸入ガスより必ず安くなる」と自信を示している。


関連国・地域: オーストラリア日本
関連業種: 経済一般・統計天然資源電力・ガス・水道

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