国連安保理が声明発表、人権侵害の責任追及

国連安全保障理事会は9日、ミャンマー西部ラカイン州のイスラム教徒ロヒンギャの現状に関する声明を発表した。ミャンマーに対して、隣国バングラデシュで難民生活を強いられているロヒンギャを安全に帰還させるとともに、ロヒンギャへの人権侵害に対する責任を追及するよう強く求めた。

安保理は4月28日~5月1日、ミャンマーとバングラデシュを訪問し、ロヒンギャの現状を視察した。声明作成に当たり中国は当初、英国が提案した「人権侵害に対する透明性の高い調査の必要性」を強調した草案に反対していたが、最終的には受け入れた格好だ。

ラカイン州とバングラデシュ南東部コックスバザール近郊のロヒンギャ難民キャンプを訪問した安保理理事国15カ国は声明の中で、「人道危機の深刻さに衝撃を受けた。ロヒンギャの現状に重大な懸念を抱いている」とした上で、「ミャンマー政府に対して、人権侵害の疑惑について透明性の高い調査を実施することの重要性を認識した上で、法の原則に則り、人権侵害の責任を追及するよう強く求める」と述べた。

また、難民生活を送っているロヒンギャの安全かつ自主的な帰還を促す環境を早急に整えることも求めた。

ミャンマーは、昨年8月に国軍が実施した掃討作戦により約70万人のロヒンギャがバングラデシュに逃れて以降、難民問題や治安部隊による人権侵害の疑惑をめぐり、国際社会から非難を受けている。しかし、ミャンマーは、国軍による軍事行動の目的はテロリストの掃討だったと主張。国連や英国、フランス、米国による「民族浄化」との指摘を否定している。


関連国・地域: ミャンマー
関連業種: 社会・事件政治

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