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中国高速鉄道、5月から工事本格化か

中国を訪問したインドネシアのリニ国営企業相は、同国の鉄道関係者と会談し、首都ジャカルタと西ジャワ州バンドンを結ぶ高速鉄道の工事が来月から本格化すると明言した。2016年1月に着工式が行われたものの、土地収用が進まないことと、それを理由とした中国側の融資が滞ったことで、工事は遅延しており、進ちょく率も5~10%程度にとどまっている。今回の訪中で、高速鉄道駅周辺の公共交通指向型都市開発(TOD)事業についても協議し、20年初めまでの完成を目指したい考えだ。

5日付ジャカルタ・ポスト(電子版)によると、国営企業省は声明で、リニ国営企業相が北京で中国鉄道総公司(CRC)の幹部らと会談し、高速鉄道事業の現状と今後の開発計画について話し合ったと発表した。CRCはジャカルタ―バンドン高速鉄道事業の運営主体であるインドネシアと中国の合弁会社インドネシア中国高速鉄道社(KCIC)の親会社。

リニ国営企業相は声明で「5月から工事は加速し、同時にインドネシアへの技術移転と高速鉄道建設を通じた人材育成も進むはず」と指摘。土地収用については5月末までに完了できると強調した。さらに、「着工の前倒しに期待している」と述べ、特に工事の要所とされる21カ所については今月中に着工してほしいとの意向を伝えている。

CRC側は、難所と言われるワリニトンネルをはじめ、複数のトンネル工事を急いでいくと表明。また、高速鉄道の専門技術者をインドネシアに送り込み、技術移転を進めていくことでも合意した。

■都市開発の準備は着々

また、高速鉄道の各駅周辺のTOD開発についても、CRC側はKCICと提携しながら、開発を進める方針を明らかにしている。ジャカルタ側の始発駅となるハリム駅と、バンドン側から2駅目のワリニ駅で先行して都市開発を進めていく。

今回のリニ国営企業相の訪中では、ワリニ駅周辺のTODについて1,270ヘクタールの用地を既に確保しており、新都市の開発を進めていく方針を明らかにした。

KCICは先ごろジャカルタで開かれた鉄道関連の展示会「レールウェイ2018」に出展し、高速鉄道の沿線開発について紹介した。同社の計画では、ハリム、カラワン、ワリニ、バンドン東部のテガルウラルの4駅を停車駅として新設し、それぞれの駅に合わせて都市開発を進めていく。ハリム駅周辺は首都への玄関口として商業都市に、カラワン駅周辺は工業団地と連結した産業都市に、ワリニ駅周辺は教育とアグロツーリズムの中心地として、テガルウラル駅は技術都市として開発していく計画だと紹介した。

また会場では、中国の高速鉄道計画がいかに日本側が提示した計画より優れているかを説明したパンフレットも配布された。

ジャカルタ―バンドン高速鉄道は、時速350キロで走行し、両都市間を40分で結ぶ。総事業費は、当初見積もりの59億9,000万米ドル(約6,413億円)から60億7,000万米ドルに上方修正された。

「レールウェイ2018」に出展したKCICのブース。鉄道模型を前に係員の話を熱心に聞く人の姿も見られた(NNA撮影)

「レールウェイ2018」に出展したKCICのブース。鉄道模型を前に係員の話を熱心に聞く人の姿も見られた(NNA撮影)


関連国・地域: 中国インドネシア日本
関連業種: 建設・不動産運輸マクロ・統計・その他経済政治

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