米中貿易摩擦、株下落・企業の反応まちまち

米中両国の貿易摩擦が高まる中、中国の株式市場は23日、大幅安の展開となった。これを受け上場各社は今後の業務への影響について相次ぎ見通しを発表。対米業務や規制対象業務の有無によって「影響は軽微」「今後のリスクに注視する」とまちまちの反応を見せている。

中国証券網によると、23日の株式市場は上海総合指数が前日比3.39%安、深セン総合指数が4.02%安、新興市場向け市場の創業板指数が5.02%安で引けた。第一財経日報(電子版)によると、国内市場では同日に400銘柄以上がストップ安となった。

市場の変調を受け、上場企業の多くが米中貿易摩擦に関する自社への影響について投資家に説明をしている。第一財経日報のまとめによると、23日から発動された鉄鋼とアルミニウムへの追加関税の直接的な影響が懸念される上場鉄鋼、金属メーカーは、新疆八一鋼鉄が「当社に直接の影響はない」、南京雲海金属が「米国への輸出は売り上げ全体の1,000分の1で、ほとんど影響はない」と説明した。23日の株価は八一鋼鉄がストップ安、雲海金属も8.9%安と急落していた。

一方、米トランプ政権が22日に決定した通商法301条に基づく対中制裁措置では、情報通信分野などの製品が今後追加関税の対象となる見通し。電子部品メーカーの浙江水晶光電科技は「対米輸出業務は比較的少なく、影響は大きくない」、同じく電子部品の深セン市長盈精密技術も「製品の大部分は国内企業に出荷しており、影響は微少だ」、LEDディスプレーメーカーの深セン市奥拓電子は「基本的に米国の貿易政策の影響は受けない」といずれも事業に影響はないとの見方を示した。一方、LEDモジュールメーカーの深セン市聚飛光電は「継続して中米の貿易戦争とそれに伴うリスクを注視していく」と説明しており、今後の動きに注意を払っている企業もある。

■米国企業も影響懸念

米国の鉄鋼、アルミニウムの輸入制限発動に対しては、中国側も果物やワイン、鋼管向けに対抗措置を採る方針を示している。ニュースサイトの澎湃新聞によると、中国国際経済交流センターの魏建国副理事長は「中国は第二弾、第三弾の輸入制限リストを策定中で、航空機や集積回路(IC)などが含まれる見通し」と説明。さらに「製品に限らず観光業などへ制限を課すことも考えられる」との見方を示した。

中国の制裁がさらに踏み込んだものとなっていった場合、やり玉に挙げられる可能性があるのが航空機だ。澎湃新聞のまとめによると、ボーイングが中国から受注している航空機は1,700機を超えており、このうち300機以上がまだ引き渡されていない。航空機の購入契約は首脳会談に合わせて発表されることもあり、米中間の経済交流拡大の象徴として紹介されるケースが少なくないことから、関係悪化の際には報復の対象になりやすいとの指摘もある。澎湃新聞によると、ボーイング株は22日に5%下落している。


関連国・地域: 中国-全国米国
関連業種: 経済一般・統計IT・通信鉄鋼・金属製造一般金融・保険政治

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