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本土への食品輸出でセミナー、ジェトロ開催

日本貿易振興機構(JETRO)は9日、香港から広東省へ食品を輸出する際の関連規制や制度に関するセミナーを香港で開いた。香港政府当局の関係者らを招き、香港から中国本土へ輸出する際の注意点や本土と香港間の経済・貿易関係緊密化協定(CEPA)を利用した輸出などを説明した。香港と距離的に近い広東省では日本食が広く普及しており、華南市場を見据えた企業も増えている。

CEPAの概要と最新動向を説明する香港政府工業貿易署の梁瑞敏・首席貿易主任(右)=9日、尖沙咀(NNA撮影)

CEPAの概要と最新動向を説明する香港政府工業貿易署の梁瑞敏・首席貿易主任(右)=9日、尖沙咀(NNA撮影)

JETRO香港事務所の伊藤亮一所長はセミナーに先立ち、「広東省では日本食がどの程度普及しているのか」、「日本から香港へ輸出したものを本土へ再輸出できるのか」、「CEPAを利用することはできるのか」といった問い合わせが、香港企業を含めここ1年で増えていると、開催の背景を説明した。セミナーではコンサルティングのYCP香港が「香港から広東省へ食品を輸出する場合の関係規制・制度の概要」、香港政府工業貿易署が「CEPAの概要と最新動向」をテーマにそれぞれ講演した。

YCPによると、広東省の日本食店数は、2013年の2,000店弱からわずか2年で4,668店まで急拡大し、本土、香港・マカオで最多。現地市場では日本食の低価格化や多様化が進んでいる。

工業貿易署の首席貿易主任を務める梁瑞敏氏は、CEPAの利用について、「まずその製品が原産地規則に沿っているものか確認してほしい」とコメント。日本から本土へ直接輸出できないものを含む商品をCEPAを使って本土へ輸出している日系企業の事例もあるというが、YCPの久井一樹氏は「本土へ輸出できるできないの判断は品目ごとの原産地規則を満たしているかなので、一概には言えない。香港で加工され違う製品になるので、そこまでして本土に輸出したいという事業者もどこまでいるか不透明だ」と述べた。

企業がCEPAを利用する判断基準としては、手続きによって発生するコストと免税の恩恵の費用対効果を検証することのほか、原産地証明書の発行回数が多くないか、本土での追加的手続きに対する輸入者側の理解があるかを挙げた。

一方、久井氏は香港に輸入した日本食品の本土への再輸出について、「香港に一度輸入した食品の本土への輸出はできないのが現状」と指摘。本土は東日本大震災の発生後、日本の10都県からの輸入を禁止しており、それ以外からの輸出品に関しても原産地証明書などの提出を求めている。日本から香港への輸入だと原産地証明書は不要だが、香港に届いた商品は既に輸出済みとなるため、本土向けの原産地証明は発行できないという。

セミナーには120人以上が参加。質問も多く寄せられ、関心の高さをうかがわせた。

CEPAの概要や原産地規則などは工業貿易署のウエブサイト<https://www.tid.gov.hk/english/cepa/index.html>で確認できる。


関連国・地域: 中国香港日本
関連業種: 食品・飲料マクロ・統計・その他経済

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