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佐賀県がロケ誘致で比人客開拓、タイに続き

佐賀県は、フィリピンから映画やテレビのロケを誘致し、映像で魅力を伝えることで、観光客を増やす取り組みを開始した。タイでは2013年から7本のロケを呼び込み、佐賀の映像が現地に紹介されたことと合わせ、観光PRを実施した結果、同国からの宿泊観光客数が13年の370人泊から16年には15倍超の5,830人泊に拡大。映画とテレビ番組を計2本誘致したフィリピンで初めて、9~10日にロケ地や旅行先としての佐賀の魅力や特産品をPRするセミナーとイベントを単独開催した。

佐賀県は、9日にマニラ市内のホテルで、映画やテレビの制作会社、旅行代理店を対象にしたBtoB(企業向け)のセミナー、10日にはマニラ首都圏パサイ市の商業施設「モール・オブ・アジア(MOA)」で、一般消費者向け(BtoC)のイベントをそれぞれ開催した。

佐賀県文化・スポーツ交流局文化課の堤祥吾副課長はNNAに対し、タイでは映画「タイムライン」(14年2月公開)で唐津市がロケ地となったことを皮切りに、佐賀で撮影した映像作品が増えたことで、県に宿泊する観光客数が拡大したと指摘。タイと同様に親日的なフィリピンでも、「9日のセミナーを『キックオフ』と位置付け、単なる観光プロモーションではなく、映像を通じて佐賀の魅力をアピールしていきたい」と抱負を語った。フィリピンから佐賀県への宿泊観光客数は現在、13年のタイと同水準だが、映画などのロケ誘致により拡大を図る。

セミナーでは、県職員が県内の観光地や祭り、食などの魅力を説明したほか、佐賀牛の試食会を実施した。佐賀を舞台にしたシーンが約20分あるフィリピン映画「ディスタイム」(16年5月公開)を監督したヌエル・ナバル氏や、佐賀を取り上げた現地テレビ番組「チャイナタウンTV」のプロデューサーが、佐賀県の支援で撮影するメリットや、東京とは違い「商業化されていない」伝統的な風景や暮らしが残る佐賀の魅力などを紹介した。

佐賀県の観光PRキャラクター「壺侍(つぼざむらい)」に抱きついて記念撮影するセミナー参加者=9日、マニラ市(NNA撮影)

佐賀県の観光PRキャラクター「壺侍(つぼざむらい)」に抱きついて記念撮影するセミナー参加者=9日、マニラ市(NNA撮影)

セミナーには40人以上が参加。映画関係者からは「新幹線を使えば東京からも遠くない。都会とは違う静かな環境は魅力で、日本の伝統的な暮らしを撮影するのに良さそうだ」といった意見が聞かれた。ナバル監督は「佐賀でまた映画を撮りたい」との意向を示した。旅行代理店からの参加者は、「日本旅行では、東京や京都といった有名観光地以外のオプションで差別化を図っており、佐賀を回るツアーを企画したい」と話した。

■アジアから14本のロケ誘致

佐賀県は、05年にフィルムコミッションを設立し、07年以降にタイ、韓国、香港、フィリピンから計14本の映画、テレビドラマや番組のロケを誘致した。内訳は、タイからが7本で最多、韓国が3本、香港とフィリピンが2本ずつとなっている。

佐賀県フィルムコミッションは、◇ロケ地探し◇撮影許可取得のコーディネートや調整◇エキストラの手配――などを支援する。海外ロケ班に対しては、食費関連以外の撮影経費の半分(映画やドラマで最大500万円、ドキュメンタリーなどのテレビ番組で100万円)を助成する制度もある。現地では、訪日インバウンド関連事業を手掛けるSMaCが、佐賀県への問い合わせ窓口となる。

3月3・4・10・11日には、国営テレビ局インターコンチネンタル・ブロードキャスティング(IBC―13)で、昨年末に佐賀県で撮影された生活情報番組「チャイナタウンTV」が放送される予定。映画と同番組に続く3本目の撮影はまだ決定していないものの、ロケ地を視察する話は既にあるという。

佐賀県は、10日には現地最大規模の旅行博覧会「トラベル・ツアー・エキスポ(TTE)」が開催されている会場の近くにある商業施設で、BtoCイベントを実施。ディスタイムのロケ地紹介や主演俳優のビデオメッセージを流したほか、ツアー商品の紹介、着物試着体験コーナーなどを設けた。


関連国・地域: フィリピン日本
関連業種: 農林・水産観光メディア・娯楽マクロ・統計・その他経済

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