三菱重工、豪全国紙で潜水艦の全面広告掲載

オーストラリアの次期潜水艦建造プロジェクト受注を目指している三菱重工業は、全国紙オーストラリアンの10日付紙面に全面広告を掲載した。「安全確保のためにオーストラリアと技術を共有します」との見出しと共に、そうりゅう型潜水艦の導入をアピールした。宮永俊一社長の来豪に合わせて、一般国民への広報強化に乗り出した形だ。10日付オーストラリアンが伝えた。

三菱重工の代表団は9日、アデレードにある政府系造船会社オーストラリアン・サブマリン・コーポレーション(ASC)の造船所を視察していた。宮永社長は「オーストラリアは過去に国内でコリンズ級潜水艦を建造した実績があるが、次期潜水艦プロジェクトにはエンジニアと造船技師の訓練が必要」とした。また、豪ドル安でオーストラリア政府にとっては日本から技術供与を受けた方がコスト削減となるとしている。

■「豪は経済と安全保障のバランスを」

投資ファンドのロングリーチグループのグループ会長であるマーク・チバ氏は同日付オーストラリアンで、中国は、日本によるオーストラリアやベトナム向けの潜水艦の売り込みを敵対的行為とみており、オーストラリアは経済的利益と安全保障上の利益のバランスを取ることが必要で、難しい決断を迫られるとの見解を示した。

■次期潜水艦は12隻建造方針

シドニー・モーニング・ヘラルドによると、ターンブル政権は次期潜水艦を8隻でなく12隻建造する方向に傾いているようだ。造船業の労働力を維持し、アボット前政権時の公約を守り、今後数十年のアジア太平洋地域の安定のためには、最大数である12隻を確保すべきと、来月発表予定の防衛白書で表明するとみられている。

ペイン国防相は9日「防衛事業は国防だけでなく、全国の産業と教育への投資をけん引するものであるべき」とスピーチした。ただ、次期潜水艦の選定結果の発表が今年の総選挙前となるかについては明らかにしなかった。


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