自動車販売、昨年は17%増の89万台に

インドネシア自動車製造業者協会(ガイキンド)がまとめた昨年通年の国内自動車販売台数(出荷ベース、確定値)は、前年同期比16.9%増の89万4,180台だった。東日本大震災やタイの洪水などの影響を受けたものの2桁成長を確保し、過去最高を更新した。ガイキンドは今年の成長率について、欧米信用不安の悪化や補助金対象石油燃料の供給制限が実施されることなどから、1桁に鈍化するとの見通しを示している。

20120116idr003b001

昨年は7月に単月で過去最高の8万9,056台を記録するなど引き続き販売は好調だった。東日本大震災やタイの洪水被害で完成車や部品の調達が困難になったことが響いたが、上位12ブランド中1ブランドを除き2桁成長を達成した。

首位のトヨタ自動車は10.7%増の31万674台。2度の災害で減産を強いられたことが響き、シェアは目標としていた36.0%を下回る34.7%にとどまった。2位はダイハツ工業で17.7%増の13万9,544台、3位は三菱自動車(三菱ふそうトラックバスを含む)で26.2%増の13万4,416台、4位はスズキで32.8%増の9万4,569台だった。上位4ブランドの順位は変わらなかった。

上位12社のうち順位に変動があったのは3社。日産自動車は前年比49.5%増の5万6,137台を売り上げ、昨年の6位から5位に浮上し、シェアは4.9%から6.3%に拡大した。これに対してホンダは26.0%減の4万5,416台。震災やタイ洪水の被害が大きかったため5位から6位に1ランク落とし、シェアは8.0%から5.1%に縮小した。このほか現代自動車が33.6%増の4,786台と好調で14位から12位に順位を上げた。

主要ブランドで最も伸びが高かったのはフォード。順位は9位で変わらなかったものの、76.6%増の1万5,670台と急成長した。マツダも48.6%増の8,933台となり、フォード、日産に次ぐ高い伸び率を示した。

韓国勢は起亜自動車も38.6%増の9,081台となり、現代自動車とともに30%台の高い伸びをみせた。このほか、商用車に強いいすゞ、日野自動車の販売も好調に推移した。

昨年12月の販売台数は前年同月比14.7%増の8万325台となり、2カ月ぶりに8万台を上回った。ただ、タイ洪水の影響から完全に回復していないメーカーも多く、今後も引き続き供給不足が続く見込みだ。

ガイキンドのスディルマン会長(ダイハツ現地法人社長)は、今年の販売台数が前年比3~5%増の約92万~94万台にとどまるとの見通しを示した。欧州債務危機の拡大で購買意欲が冷え込むことや、4月から補助金対象燃料の供給制限が実施されることが決まっているためだ。2006年にガソリンが値上げされたときには販売台数が4割ほど落ち込んだという。複数の業界関係者からは最大で95万台との声も上がっている。

■生産台数は19%増の83万台

地元紙によると、昨年の自動車生産台数(速報値)は合わせて前年比18.7%増の83万3,616台だった。東日本大震災やタイの洪水で部品のサプライチェーン(供給網)が寸断されたため、複数社が減産を強いられたが、旺盛な需要に応えるために生産体制を早期に回復させたことで高水準の伸びを確保した。


関連国・地域: 韓国インドネシア日本欧州
関連業種: 経済一般・統計自動車・二輪車

その他記事

すべての文頭を開く

テイクオフ:「日本では電車の中で写…(09/26)

「日本では電車の中で写真を撮ってもいいですか?」「乗車中に話をしても大丈夫?」「携帯電話は使っても構…

続きを読む

【書籍ランキング】9月8日~9月14日(09/26)

■<ビジネス書ベスト10> 1.『家族に迷惑をかけたくなければ相続の準備は今すぐしなさい』一橋香織(P…

続きを読む

中価格住宅市場の攻略に本腰 YKKAP、年商1億ドル視野(09/26)

YKKグループの建材部門でアルミサッシなどを製造・販売するYKKAPは、インドネシアの中価格住宅市場…

続きを読む

石油ガス事業の法制改正へ、産業拡大目指す(09/26)

インドネシア政府は23日、石油ガス上流事業での回収可能な運営コストと所得税の取り扱いに関する政令『2010…

続きを読む

国営電力の産炭地発電計画、スマトラが中心(09/26)

インドネシアの国営電力PLNが進める産炭地の坑口近くに石炭火力発電所を建設する計画で、最大の石炭産出…

続きを読む

自動車産業の集積地、スマトラへの移転検証(09/26)

インドネシア政府は、自動車産業の集積地を現在の西ジャワ州からスマトラ島に移す可能性を検証している。経…

続きを読む

自動車部品、アフターサービスの成長顕著に(09/26)

インドネシアの自動車部品業界では、2020年にもアフターサービス事業の成長が顕著となる見通しだ。フランス…

続きを読む

石油化学産業、ガスの値下げ後に投資準備(09/26)

インドネシアの石油化学関連各社が、産業向けガスの値下げが実現した場合に備え、事業拡大に向けた投資を準…

続きを読む

輸入肥料が急増、国産品の価格競争力低下で(09/26)

インドネシアで肥料の輸入が急増している。中央統計局によると、1~7月の尿素輸入量は約30万トンに達し、…

続きを読む

国鉄の貨物鉄道収入、17年は6兆ルピア予測(09/26)

インドネシアの国鉄クレタ・アピ・インドネシア(KAI)は、来年の貨物輸送収入が6兆1,000億ルピア(約4…

続きを読む

すべての文頭を開く

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社エヌ・エヌ・エーは一切の責任を負いません。

企画広告

出版物

各種ログイン