海洋相が漁業の外資開放に反対、辞職も示唆

インドネシアのスシ海洋・水産相は、南シナ海南端のリアウ諸島州ナトゥナ諸島沖での漁業権を海外投資家にも開放しようとする閣内の動きに対して、自身の閣僚辞任もほのめかして強硬に反対する姿勢を示した。

6日付ニュースサイト『デティックコム』によると、同相は今年5月に経済政策パッケージの第10弾として施行された、大統領令『2016年第44号』の投資規制分野(ネガティブリスト)の対象から外れた業種の中に、漁業が入っていないと指摘し、「漁業は依然ネガティブリストの中に含まれている。これが大統領の意向だ」と述べ、「一部の閣僚が漁業を外資開放分野として勝手に決定することは、大統領令と対立する」と強調。「(大統領令は)将来のインドネシアの水産業と水産資源を見据えた上での大統領の判断だ」と語った。

同相は先にも、漁業を保護したことにより、マグロの漁獲高が世界10位以内に入ったほか、地場からの投資も増えていると述べ、外資を水産業に入れる必要はないとの考えを示した。その上で、「もし漁業権を外資に開放するならば、この内閣にとどまる意味はない」と述べ、即時辞任する考えを表した。

■企業連合での出資も

スシ海洋・水産相の強硬な反対は、先の内閣改造で新しく就任したルフット調整相(海事)が、水産業の外資開放と大統領令の改正も示唆したことに対して向けられたものだ。5日付ビスニス・インドネシアによると、ルフット調整相は2日、ナトゥナ諸島の年間漁獲高が114万トンで、水産資源の有効利用のために外資の導入を訴えた。その際に「ネガティブリストは我々が策定したのだから、これを改定することもできる」と述べ。規制の改定も可能との見方を示した。また、出資形態は「100%外資ではなく、地場企業との合弁であることが望ましい」とも語った。

プルバヤ調整相特別補佐官は「違法漁業数は少なく、資源は豊富にある。現在ある資源を最大限生かすことが重要」との考えを示した。現在ナトゥナ諸島沖で操業する国内漁船数を数え、どれくらいの外資受け入れが可能か調査を進めているという。


関連国・地域: インドネシア
関連業種: 経済一般・統計農林・水産金融・保険政治

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