テロ警戒続く、中東からの渡航者にビザ検討

マレーシア・スランゴール州プチョンで先月28日に発生した爆発事件が、イスラム教の過激派組織「イスラム国(IS)」によるものだったことが明らかになったことを受け、マレーシア政府は、国内の空港や鉄道サービス利用者のスクリーニングを行うほか、中東からの渡航者にビザ取得を義務づける方向だ。

8日付ニュー・ストレーツ・タイムズによると、マレーシア運輸省はクアラルンプール国際空港(KLIA)と格安航空専用ターミナル(KLIA2)と空港特急のKLIAエクスプレスで結ぶKLセントラル駅を出入りする全利用者に対するスクリーニングを始める予定だ。警備の人員や監視カメラの数も増やす。国家安全委員会(NSC)からは、中東からの入国者にビザの取得を課すよう政府への提案が出され、内務省で検討されているもようだ。

■大学でのIS影響を監視

一方、スターが報じたところによると、アフマド・ザヒド・ハミディ副首相は、国内の大学内にISの影響が及んでいないかを政府機関として監視する考えを示した。高等教育省も今週、ISの影響への対策を講じるための会合を実施する。留学生受け入れのワンストップサービスを担うエデュケーション・マレーシア・グローバル・サービシス(EMGS)と移民局が協力し、マレーシアに留学のために入国する外国人のスクリーニングを行うことにも言及した。

バングラデシュ・ダッカで1日夜に発生したISによる銃撃事件では、スランゴール州にあるオーストラリアのモナシュ大学マレーシア校に留学経験のあるバングラデシュ人男性2人が犯行グループに含まれていた。

スランゴール州プチョンの飲食店で発生した事件では、犯行グループが投げた手りゅう弾が爆発し、店内にいた8人が負傷した。マレーシア警察はこれまでに手りゅう弾を投げたとみられる実行犯2人を含む15人の犯行関係者を逮捕し、さらに2人の行方を追っている。

■米国大使館も在留者に警鐘

また、在マレーシア日本大使館は8日、在留邦人への注意喚起を発信し、テロの標的になりやすいオープンカフェ、欧米関連施設、警察・政府、軍関係施設、ショッピングモールなどを訪れる際には周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したらその場を離れるなどの対応をとるよう呼びかけている。在マレーシア米国大使館も、「現時点ではマレーシアにおける特定のテロ犯による脅威は認知していない」とした上で、「米国人はどこにいようと過激派グループの標的にされることを心にとめおく必要がある」と注意を促した。


関連国・地域: マレーシアバングラデシュ
関連業種: 社会・事件

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